とりい動物クリニック 静岡県富士市の動物病院

静岡県富士市南松野59 TEL 0545-56-3030 FAX 0545-56-3033

Endscope

写真1(写真1)

当院で所有する動物用内視鏡システムの全体像です。構成は動物用ビデオスコープ、カラービデオモニター、光源蔵置とビデオシステムセンター、カラービデオプリンター、内視鏡用吸引器とその他の付属品で構成されます。(写真1)

内視鏡システムは専用のカートにセットされているので、必要な時にすぐに移動して使用することができます。大体は処置室か手術室で使用しています。カートを含めたシステム全体の大きさは中型の冷蔵庫くらいです。

動物用ビデオスコープ VQ-7112A(写真2〜4)

写真2(写真2) 写真3(写真3)

動物用のビデオスコープで先端の直径が7.7mmです。ほとんどのイヌと猫に使用します。フェレットにも胃内まででしたら使用できました。(本当はもう少し細いスコープも欲しいなあ〜。)

写真2が正面像で写真3が側面像です。中央にあるダイヤルは内視鏡先端を上下方向に動かす為のUDアングルノブとUDアングル固定ノブ、そして左右方向に曲げる為のRLアングルノブとRLアングル固定ノブです。これにより内視鏡の先端を自由に操ります。

また青色のボタンは内視鏡先端部分に空気を送ったり、水を送ったりする為の送気、送水ボタンです。赤色のボタンは同様に吸引をする為の吸引ボタンです。

さらにその上に見えるのが、(はっきりとは見えませんが・・・)リモートスイッチ1〜4です。これには内視鏡の映像を止める(フリーズさせる。)機能や、カラープリンタに送信するボタンが内蔵されています。また他のボタンは画像を調節する為の機能が割り振られています。(これによりいちいちプリンタのボタンを押したり、画像調節のボタンを押したりしなくても内視鏡側から調節出来る様になりました。)

写真4(写真4)

写真4は内視鏡先端部分のアップです。5つの穴があります。まず1. 送気/送水ノズル。(送気と送水を行う穴です。)2+3. ライトガイド(この機種には2つの来とガイドがあり、ここから明かりが出てきます。)4. 対物レンズ(映像を取り込む為のレンズの穴です。)5. 鉗子出口(内視鏡で操作する鉗子の出口です。個々から異物摘出用の鉗子やバイオプシー用の鉗子が出てきます。実は吸引もここから行います。)

写真5(写真5)

写真5はトリニトロン カラービデオモニター PVM-14L2です。このテレビ画面に情報が映し出されます。(まあパソコンのディスプレーみたいなものです。)

写真6(写真6)

写真6は動物用高輝度光源蔵置VL-2Aと動物用ビデオシステムセンターVQ-2Aです。光源蔵置はビデオスコープに対して必要な光を供給します。その為の光を発生する装置で構成されています。ビデオシステムセンターはビデオスコープからの信号を観察モニターに変換する装置です。内視鏡装置の中核をなす機器です。またビデオシステムセンターと光源装置の上にはキーボードが取り付けられており、機器の設定や情報の入力に使用します。

写真7(写真7)

写真7はカラービデオプリンターUP-20です。内視鏡検査の写真を作るカラープリンターです。ビデオスコープでコントロールしながら必要な画面をプリントアウトします。

写真8(写真8)

写真8は内視鏡用吸引器SSU-2です。内視鏡には送気/送水の機能と吸引の機能があります。吸引をする為の機械です。小型のコンプレッサーを内蔵し吸引をする機械と、吸引したものを溜め込んでおくガラス製の大きな瓶があります。

写真9(写真9)

写真9のクリーム色の容器は給水ボトルです。中に水を入れておきます。それが黒い管を通ってビデオスコープに供給されます。スコープ表面のレンズ等を洗いたい時に使用します。

内視鏡で取れない異物も多いです。(紐状異物の閉塞)

体格の大きなワンちゃんが頻回の嘔吐を繰り返すということで、来院されました。
飼い主様のお話/臨床症状/検査結果から異物による消化器症状と判断しました。
内視鏡で摘出できれば良かったですが、結果的に開腹手術により問題の異物を摘出致しました。

内視鏡で取れない異物も多いです。(紐状異物の閉塞)

今度の針は強敵でした

以前に、食道内に釣り針が刺さり、内視鏡を用いて摘出した報告をさせていただきました。 内視鏡を用いての食道内異物摘出だったらかなりの確率で摘出できたのですが・・・ ・・・ 今回はあまりにも対象となる異物が強敵だったのです。

今度の針は・・・強敵でした・・・

腸穿孔をともなった好酸球性腸炎の猫の一例

症例のプロフィール

  1. 手術前までの過程(検査)
  2. 手術と経過
  3. 考察

釣り針を飲み込んで食道に刺さっちゃった!

腸穿孔をともなった好酸球性腸炎の猫の一例

今回の患者さん

トイプードルの避妊してある4歳の女の子のワンちゃんです。
このワンちゃんは以前より胃液を吐く症状があった様です。吐き方の特徴は朝方に黄色い胃液を嘔吐するという症状でした。また食事に関しては偏食傾向が強く、普段の主食をなかなか食べないので、おやつが主食になっているワンちゃんでした。
今回は1週間前から鮮血便をともなう下痢でした。また食欲は消失し頻繁の嘔吐も見られました。対症療法を行なっても改善しないということで、今回詳しく検査することになりました。

体重は平常時よりも減少しているとのことでした。下痢により体重減少しているので要注意の状況です。また熱発が見られました。腹痛は見られませんでした。

検査、診断と治療